6月13日(日本時間14日)敵地英国で挑んだ岩佐亮佑の世界初挑戦試合、IBF暫定世界バンタム級王者決定戦、岩佐亮佑VSリー・ハスキンスの動画を紹介する。
”神の左”の異名を持つWBC世界バンタム級王者山中慎介を最も苦しめた男、岩佐亮佑、世界王座奪取なるか?
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岩佐亮佑VSリー・ハスキンス~戦前DATA~
岩佐亮佑(Ryosuke Iwasa)
スタンス:サウスポー
戦績:20戦19勝12KO1敗。
獲得タイトル:日本バンタム級王座、OPBF東洋太平洋バンタム級王座
戦歴寸評:”イーグルアイ”の異名を持つ。目のよさと抜群の反射神経、スピードを武器に、アマチュア時代から活躍。セレスボクシングジムからプロデビューを果たす。以後、連勝を重ね、日本バンタム級王者、後のWBC世界バンタム級王者山中慎介に挑戦。日本のボクシング史に残る激戦を繰り広げるも、最終10RにTKO負け。再起後、日本、東洋太平洋タイトルと着実にステップアップを果たし、世界王座挑戦に名乗りを挙げた。
リー・ハスキンス(Lee Haskins)
スタンス:サウスポー
戦績:34戦31勝13KO3敗
獲得タイトル:英国フライ級王座、コモンウェルス・フライ級王座、英国Sフライ級王座、WBAインターコンチネンタル・バンタム級王座、ヨーロッパ・バンタム級王座、英国バンタム級王座
戦歴寸評:獲得タイトルの多さでもわかるとおり、英国、ヨーロッパをはじめ、地域タイトル戦を戦いながら着実に地力をつけてきた叩き上げタイプ。デビューから実に12年のときを経て、満を持しての世界王座初挑戦。
【動画】IBF暫定世界バンタム級王座決定戦・岩佐VSハスキンス
6/13 英国
IBF暫定世界バンタム級王座決定戦
(3位)岩佐亮佑VSリー・ハスキンス(4位)
出典:westcountryboxing.com
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観戦後記~敵地挑戦のリスクを考える~
嫌な予感が当たってしまった。嫌な予感とは、好戦的にいき過ぎてしまうのではないかということだ。岩佐の試合前の発言を見ると「絶対にKOする」など、必ずと言っていいほど「KO」というキーワードが入っていた。
敵地挑戦のリスク
”ホームタウンデシジョン”・・・地元優遇の判定は、ボクシングの悪しき習慣だ。残念ながら、それは現在も色濃く残っている。昨今の例を挙げても、米国からイギリスに乗り込み、試合を優位に進めたレイムンド・ベルトランは、地元判定によって引き分けとなり、王座獲得はならなかった。判定のまずさに関しては、王者バーンズが負けを認めたほどだ。
出典:bbc.co.uk
以上のことから「敵地だから倒さなければならない」と考えることは当然の成り行きだが、この考えに捉われ、みずからのボクシングを崩してしまうことこそ、地元判定以上のリスク、敵地最大のリスクだと考える。
ボクシング界の悪しき習慣と自浄作用
かつて、内藤大助は敵地タイでポンサクレック・ウォンジョンカムに挑み、34秒KO負けを喫している。倒す意識が強過ぎたがあまり、ディフェンスがおろそかになった一例と言えるだろう。今回の岩佐に関しても距離が近く、敵地開催という要素に影響を受け、悔しい結果につながってしまったと考えずにはいられない。
地元判定という悪しき習慣が色濃く残る一方、ボクシング界にも自浄作用は働く。上のベルトランの例をとっても、地元判定によって勝利を逃したベルトランは評価を高め、すぐに世界再挑戦の機会を得ている。プロモーターの力に左右される部分もあるが、実力さえあれば「次」が用意されるケースは多い。
地元判定に捉われることなく実力の発揮を
地元判定が多いとされるメキシコにおいて、3ラウンドにダウンを奪われながらも試合を優位に進め、判定の結果、世界タイトルを獲得した高山勝成の例もある。地元判定を恐れず、実力を発揮すれば判定勝利を収める例ももちろんあるし、統括団体から再戦命令が下る場合もある。
日本人が海外で敗れる例が多いのは、KOを意識し過ぎるがあまり、実力を発揮できていないからではないか。特に岩佐のようなスピードスターであれば、フルマークの判定で勝つことを意識してもらいたかった。実力を発揮できなければ勝てる試合も勝てなくなってしまう。ボクシング界の自浄作用にも目を向け、まずは実力の発揮を第一に考えてもらいたい。
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2015-06-15 19:40
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